海外雑誌リスト

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Acta Linguistica Hafniensia
The Linguistic Circle of Copenhagenが刊行。年2回刊行。不定期で特集号を組むことがある。一般言語学的論文が多いが、ときに、フランス語学に関する研究もある。
Acta Linguistica Hungarica
1951年創刊。年4回刊行。ハンガリー語、フィン・ウゴル語に関する理論的論文が中心であるが、そのほか、社会言語学、言語心理学、神経言語学、談話分析、類型論、形式意味論などの研究も取り上げる。
Applied Linguistics
Oxford University Press刊行。1980年創刊。年5回刊行。応用言語学のさまざまな分野の研究を取り上げる。たとえば、バイリンガリズム、マルチリンガリズム、コーパス言語学、手話、談話分析、語用論、第1言語習得、言語政策、文体論、翻訳など。
Banque des mots (La)
Le Conseil international de la langue française(CILF) により1971年創刊。年2回刊行。フランス語の新造語および科学技術の新たな専門用語の紹介と考察を行う。翻訳者や現代フランス語の言語変化研究者にとっては必須の文献。
Bulletin de la Société de Linguistique de Paris
パリ言語学会 (La Société de Linguistique de Paris)が1864年に創刊したフランス語で書かれた最も古い言語学専門誌である。年2回刊行。第1冊は言語学の論文(比較文法、類型論、歴史言語学、現代語研究、理論研究、記述研究、言語史等) が掲載され、第2冊は新刊の書評にあてられている。
● Cahiers de grammaire
トゥールーズ大学の統語・意味論研究チーム(Equipe de Recherche en Syntaxe et Sémantique )が1979年に創刊した現代フランス語の研究誌。2006年に30号をもって廃刊となった。
Cahiers de lexicologie / bis
Bernard Quémadaにより1959年創刊されたフランス語の語彙・辞書編纂学の専門誌。現在はATILF(Analyse et traitement automatique de la langue française)により年2回刊行されている。
Cahiers de l’ILSL (Les)
ローザンヌ大学のInstitut de Linguistique et des Sciences du Langage刊行の雑誌。各号、独自のタイトルが付されている。
Cahiers de linguistique française (27号から改称)Nouveaux cahiers de linguistique française
ジュネーブ大学の言語学科刊行のフランス語学研究誌。1980年創刊。2006年からNouveaux cahiers de linguistique françaiseに改称。Colloques de Pragmatique de Genève(2000年からColloque de Pragmatique de Genève et Colloque Charles Bally)の報告書ともなっている。
Cahiers de l’Institut de linguistique de Louvain(07年から改称)Cahiers de linguistique
伝統的なテーマから現代言語理論まで、幅広く言語学を扱っている。特に言語学と他の分野(人類学、心理学、社会学等)との境界領域の研究には力を入れている。2007年からCahiers de Linguistique : revue de sociolinguistique et de sociologie de la langue françaiseに改称。
Cahiers de praxématique
CNRS(フランス国立科学研究センター)とモンペリエ第3大学との共同研究ユニットである Praxiling(UMR 5267)の雑誌。1983年創刊。各号、特定のテーマが設定されている。
Cahiers Ferdinand de Saussure
スイスのCercle Ferdinand de Saussureが刊行する一般言語学誌。1947年創刊。年刊。ソシュールの研究遺産を評価し、発展させることを目指す。ソシュール言語学の基本的な考察を擁護し、若手研究者の業績や一般言語学の新展開を周知させることを目的とする。
Canadian Journal of Applied Linguistics (The) / Revue canadienne de linguistique appliquée (La)
英仏2カ国語による応用言語学誌。1998年創刊。年2回刊行。母語と第2言語教育・習得、バイリンガル教育、社会言語学、心理言語学、応用音声学、翻訳、マルチメディアなどを扱う。
Canadian Journal of Linguistics (The) / Revue canadienne de linguistique (La)
1955年創刊。Association canadienne de linguistiqueが年3回刊行。言語理論、英仏語や他の自然言語の記述、音声学、音韻論、形態論、統語論、意味論、歴史言語学、社会言語学、心理言語学、言語獲得など言語学者の関心テーマを扱った研究を英仏語で掲載。
Canadian Modern Language Review (The) / Revue canadienne des langues vivantes (La)
季刊(年4回)。言語学、応用言語学、あらゆるレベルの第2言語、外国語の教育・学習プログラム、理論、実践、多言語使用などに関する論文、書評、その他の情報を英仏語で掲載。60年以上の歴史をもつ(2008年第65巻)。
Cognitive Linguistics
国際認知言語学会 (International Cognitive Linguistics Association (ICLA))の機関誌という位置づけでMouton de Gruyter社が刊行。1990年創刊。年4回刊行。学際的な内容をうたっているが、比喩の問題を始め、意味論や語用論など認知言語学を代表する研究が集められている。
Communication et langages
F. Richaudeauによって1968年刊行。現在はNecPlus社が年3回刊行している。マスメディアやマルチメディア、広告など、あらゆる情報伝達の手段を、社会学・経済学・記号学などの観点から幅広く扱っている。刊行後3年を経たものはWebで閲覧可能。
Communications
G. Friedmann, R. BArthes, E. Morinによって1961年創刊。CNRSとEHESSが後見する現代学際的人間学研究所(Institut interdisciplinaire d’anthropologie du contemporain – iiAC)が刊行。ほぼ年2回刊行。主として記号学を扱うが、各号ごとにテーマが定められている。2005年までのものはWebで閲覧可能。
Diachronica
歴史言語学の国際誌。発行元はJohn Benjamins。世界各地のあらゆる言語変化のすべての側面にかかわる情報提供とディスカッションのフォーラムをめざす。理論的関心に基づく論考はもとより、文献学的考察もあつかう。年3回刊行。
Estudis romànics / bis
カタロニアの言語学誌。年1回刊行。言語学・文献学・文学批評・ルーマニア文学など幅広くあつかい、テーマ、方法論、時代についての制限もない。各言語の全般的研究も個別の研究も歓迎する。
Études de linguistique appliquée (Revue de didactologie des langues-cultures et de lexiculturologie)
1961年創刊。年4回刊行。もともと応用言語学が中心であったが、現在はより広い分野を扱う。略称はELA。
Faits de langues / Faits de langues ― Les Cahiers(年1回の別冊)
Ophrys社刊行。隔号で、諸分野・学派にまたがる大きな問題を扱った「テーマ特集号」と、特定の言語に特徴的な現象についての「地域研究号」を交互に発行している。各号の刊行に先だって、年2回の研究会議が開催され、執筆者が一同に会して内容についての議論をおこない、加筆修正の上で雑誌にまとめるという形で、執筆者の独創性を重視すると同時に、各号の内容的一貫性の維持がめざされている。別冊のLes Cahiersは、言語と言語理論の多様性を発掘する目的で、2016年現在、2009年から2011年の3号まで刊行されている。
Folia Linguistica
ヨーロッパ言語学会(Societas Linguistica Europaea, 初代会長はAndré Martinet) の機関誌としてMouton de Gruyter社から年2回刊行されている。1967年創刊。伝統的一般言語学の諸分野のうち、通時言語学を除く分野(音韻論、形態論、統辞論、意味論、語用論)、および、社会言語学、談話分析、コンピュータ言語学、心理言語学に渡る広い分野を扱っている。テーマが定められている号もある。Web上に論文要旨が掲載されており、論文全文は有料(号によっては無料)でダウンロードできる。
Folia Linguistica Historica
ヨーロッパ言語学会(Societas Linguistica Europaea)の機関誌Folia Linguistica の通時言語学分野の付録として刊行されている。年1回Mouton de Gruyter社が刊行。歴史言語学、比較言語学、言語学史を扱っている。Web上に論文要旨が掲載されており、論文全文は有料でダウンロードできる。
Français dans le monde (Le)
国際フランス語教員連合(Fédération internationale des professeurs de fançais) が年6回、Clé International社から刊行。1961年創刊。フランス語教育、フランス文化、フランス語圏の現在をめぐる多様な情報が掲載されている。各号ごとにテーマが定められている。最新号はWeb で閲覧可能。
Vivre le français
ベルギーフランス語教員協会 (Association belge des professeurs de français)が年3回刊行している。創刊は1952年で、フランス語教育をめぐって専門家の研究、実際の教育現場からの報告など、多様な情報が掲載されている。各号ごとにテーマが定められている。2003年以降のものはWeb で閲覧可能。名称がFrançais 2000からLe français dans le milleへ,さらに2012年よりVivre le françaisと変わる.年4回刊行
Français moderne (Le)
Conseil international de la langue française(CILF)が年2回刊行。1933年創刊。フランス語学で最も古くからある雑誌の一つ。文法、文献学、文体研究、方言学、言語地理学、言語教育から俗語、正書法まで幅広く扱う。
Français préclassique (Le)
リヨン第2大学のGroupe Renaissance et Âge classique (GREAC)がChampion社から年1回刊行。1990年創刊。初期ルネサンスから古典期 (1500年~1650年)までのフランス語のテキスト、およびその研究成果をあわせて刊行することを目的としている。
French Review
1928年創刊。the American Association of Teachers of French (AATF)が、Vol.87 (2013-14)から年4回刊行(10月、12月、3月、4月)。各国の仏語教師に向けて、フランス本国や仏語圏の語学・文学・文化に関する仏文・英文の論文、書評を掲載。
French Studies
イギリスのThe Society for French StudiesがOxford University Pressから年4回刊行。1947年創刊。様々な時代のフランス語の研究と同時に、フランス語圏の文学や思想、カルチュラルスタディーズ、映画、批評理論まで幅広く扱う。書評欄も充実。
French Studies Bulletin
Oxford University Pressより年4回刊行 (季刊)。The Society of French Studiesの雑誌であるFrench Studiesの姉妹誌。フランス語圏の言語・文学・歴史・哲学・政治・映画など、幅広い対象を扱っている。言語学に関する情報はさほど多くはないのが通例。
Histoire Epistemologie Langage
Société d’Histoire et d’Epistémologie des Sciences du Langageが年2回刊行。1979年創刊。言語学史と、言語を研究対象とする諸科学 (言語学、修辞学、論理学、語用論、言語哲学、記号論など) をめぐる認識論についての情報提供を目的とする。
Information grammaticale (L’)
1979年創刊。年4回刊行。学生から教員・研究者まで、幅広い読者層を対象に、フランス語の諸側面 (音声学、形態論、統辞論、語彙論、文体論、社会言語学、教授法など) に関する情報提供が目的。語法についての論考など、言語学にとって有益な記事も少なくない。
IRAL
タイトルはInternational Review of Applied Linguistics in Language Teachingの略号。1963創刊、年4回刊行(特集号あり)。言語習得(手話も含む)、バイリンガル、言語接触、ピジン・クレオールなど、応用言語学・言語教育に関連のあるテーマを幅広く扱う。
Journal of French Language Studies
ケンブリッジ大学出版局。1991年創刊、年3回刊行(特集号あり)。論文の執筆言語は英語またはフランス語。フランス語を対象とする音韻論、音声学、形態論、統語論、社会言語学などのあらゆるテーマ、多様な方法論を許容する。
Journal of Linguistics
ケンブリッジ大学出版局。Linguistics Association of Great Britainの機関誌。1965年創刊、年3回刊行。理論的傾向の強い議論が中心。対象とする言語は英語に限ることなく、フランス語やスペイン語、日本語、ウェールズ語など多岐に渡る。
Journal of Pragmatics
Elsevier社が刊行。1977年創刊。月刊。一般言語学、社会言語学、会話分析、談話分析、認知言語学、計算言語学など多様な観点から語用論を扱う。言語学と非言語コミュニケーション研究、人工知能研究、失語症研究など隣接分野との間の学際的研究も重視する。
Journal of Quantitative Linguistics
Routledge社が年4回刊行。1994年創刊。計量言語学に関する論文を収める。計量的手法による自然言語の記述のほか、テキスト分析、自然言語処理、機械翻訳、言語教育、情報検索などへの応用に関する研究も扱う。
Journal of Semantics
オックスフォード大学出版が年4回刊行。1982年創刊。主として形式的・論理的アプローチによる意味論、語用論、対照意味論などに関する論文を収める。自然言語処理、言語獲得、神経言語学などに関する実験的手法に基づく研究も扱う。
Langage et société
1977年創刊。年4回刊行。Josiane Boutetが編集責任者。社会現象としての言語や談話の研究を扱う言語学、社会学の学際的雑誌。欧州全体での研究協力を目指し、フランス語以外の言語による論文も1号につき1編に限り掲載する。
Langages
1966年、Roland Barthes等により創刊。年4回刊行。国際的言語研究誌。一般言語学の諸問題につき学派を問わず、毎号1つのテーマについてコーディネーターを中心に7~8編の論文により広く研究業績を紹介する。
Language
1925年創刊。アメリカ言語学会が発行する理論言語学を中心とする公式の季刊誌。
Langue française
1969年創刊。年4回刊行。フランス語についての理論的、記述的研究。毎号1つのテーマについて責任者を中心に研究論文を紹介する。言語学研究者以外の読者にも広く知識を伝えることを使命としている。
Langues modernes (Les)
APLV(Association des professeurs de langues vivantes)が年3回刊行。2006年に創刊100年を迎えた。あらゆる言語の言語教育全般(応用言語学(言語教育)、言語教育法、言語政策)を扱う。初等・中等教育の教員、大学教員から教育学・言語学・文化・文学の研究者まで幅広い読者を対象とする。
Lingua
年15回刊行。1947年創刊。一般言語学の諸問題を広く扱い、最近の関心の潮流を示す論文を掲載。
Lingua e stile
年2回刊行。言語哲学、言語学、文芸批評の交わる場として1966年に創設されたが、それとは別に、2002年にイタリア語とその方言の歴史を扱う雑誌として創刊される。文芸批評、方言学、社会言語学、文献学等他分野にまたがる研究の討論の場ともなっている。
Linguisticae Investigationes
Laboratoire d’automatique documentaire et linguistique (LADL)とパリ第8大学が、John Benjamins社から年2回刊行。1977 年Maurice Grossにより創刊。フランス語その他の言語の語彙論・統語論・意味論研究などを扱う。Web上で全号の目次が閲覧でき、論文によっては要旨も閲覧できる。
Linguistic Analysis
Amercian Elsevier社が刊行。年に4巻が、1回か2回にまとめて刊行される。1976年に創刊。諸言語を対象とした音韻論・形態論・統語論・意味論研究などが取り上げられている。近年出版された号の目次はWebで閲覧可能。
Linguistic Inquiry
マサチューセッツ工科大学出版(Massachusetts Institute of Technology – MIT- Press)から、年4回刊行。1970年の創刊以来、Samuel Jay Keyserが編集を務める。生成文法を中心とした理論言語学研究が多い。Web上では、1998年以降刊行された号の目次と論文要旨が無料で閲覧可能。
Linguistics
Mouton de Gruyter社が1963年に創刊。1963年より1978年までは不定期刊行、1979年以降は年6回刊行。諸言語の研究が幅広く集められている。Web上では、全号の目次と、1979年以降に出版された論文の要旨が無料で閲覧可能。
Linguistics and Philosophy
Springer 社が1997年より年4回刊行。1965年創刊の Foundations of Language を継承する研究誌。自然言語の構造と意味に関する哲学・意味論・統語論分野の非常に広範な問題に関する研究が集められている。
Linguistique (La)
A. Martinet によって1965年に創刊された。PUFが年2回刊行。機能言語学の立場から言語活動と言語(おもに音声学・音韻論・統語論・語用論など)の問題を論じる多様な研究が集められている。
Linguistische Berichte
P. Hartmann と A. von Stechow によって1969年に創刊された。Helmut Buske 社が年4回刊行。狭義の言語学に留まらず,心理言語学・社会言語学・言語習得・文学研究などの隣接分野にも開かれた研究誌。
LINX
パリ第10大学の言語学科が年2回刊行。1973年創刊。あらゆる流派に議論が開かれていることを特徴としている。統語論・意味論・論理学・語用論・談話分析・語彙論・ことばと認知・言語習得・言語教育・自動言語処理など、言語科学の極めて多様なテーマを扱う。
Modèles linguistiques
トゥーロン・ヴァール大学人文学部のBABEL研究室の記号学研究チーム(ERIS)が年2回刊行(ただし、2010年以降は合巻という形で実質年に1回の刊行となっている)。1979年創刊。特定の学派に偏らず、形態論・統語論・意味論・音声学・音韻論・テクスト分析・文体論・社会言語学など、ことばに関するあらゆる領域の研究を扱う。
Modern Language Journal (The)
全米現代語協会連盟(National Federation of Modern language Association)が年4回刊行。1916年創刊。外国語や第2言語の習得や教授に関する研究・議論を扱う。対象言語は様々である。
Modern Language Review (The)
現代人文研究協会(Modern Humanities Research Association)の機関誌で、年4回刊行。1905年創刊。ヨーロッパの様々な言語の中世や現代の文学研究のほか、言語学や比較文学や批評理論を扱う。
Natural Language and Linguistic Theory
1983年創刊。Springer社刊行の理論言語学に関する季刊誌。自然言語の構文、意味、音韻の研究を中心に扱う。研究論文の他に書評なども掲載。創刊号からWebで閲覧可能。
Natural Language Semantics
1993年創刊の季刊誌。Springer社が刊行。意味論の分野での研究を広く扱い、主に意味論と統辞論の接点に重点を置く。創刊号からWebで閲覧可能。
Neophilologus
1916年創刊。Springer社が年4回刊行。現代と中世の言語そして文学研究を広く扱うが、特に一般言語学、文学理論、比較文学研究に重点を置く。
Nouveaux cahiers de linguistique française(26号までCahiers de linguistique française)
ジュネーヴ大学の言語学科が刊行。年刊。27号から現在のNouveaux cahiers de linguistique françaisになった(それまではCahiers de linguistique française)。フランス語で書かれた論文が多いが、フランス語学に限らず、統辞論、意味論、語用論など広い分野で多様な問題を扱う。創刊号からWebで閲覧可能。
Phonetica
サブタイトルにInternational Journal of Phonetic Scienceとあるように、音声学専門の雑誌で創刊50年を数える老舗である。白水社のクセジュ文庫に翻訳のある『音声学』の著者マルンベリも1962年から69年まで編集長を務めていた。
Phonology
ケンブリッジ大学出版局から出版されている音韻論を専門とする唯一の学術雑誌である。年に3回刊行。音韻現象の記述的側面よりも、理論面に力を入れているようだ。
Probus
1989年創刊。International Journal of Latin and Romance Linguisticsと銘打っているようにロマンス語に特化した雑誌。音韻論・統語論・社会言語学から言語習得までと領域が広く、生成文法を枠組みとする研究論文が多く掲載されている。
Recherches linguistiques de Vincennes
パリ第8大学のPresses universitaires de Vincennesが刊行。年刊。一般言語学、理論言語学、形式言語学に重点を置き、音韻論、統語論、意味論、語用論など、言語学のさまざまな分野を扱う。
Recherches sur le français parlé
プロヴァンス大学が1977年から刊行している。形態統語論を中心にフランス語の話し言葉の研究を扱う。
Revue de linguistique romane
ロマンス語学会(Société de Linguistique Romane)が年2回刊行。1925年創刊。ロマンス語間の比較・変異・変化の研究、文献学が中心だが、現代語の研究も扱う。略称はRLiR。
● Revue de sémantique et pragmatique
オルレアン大学が年2回刊行。1997年創刊。語用論の様々な理論の分裂を超え、意味論と語用論の関係を問う雑誌で、ディスコース的関係、接続語(connecteurs),前置詞の研究が多い。略称はRSP。
Revue des études slaves
パリ・ソルボン大学のCentre d’études slavesとInstitut d’Études Slavesが年3回刊行。1921年創刊。スラヴ世界の複数の研究分野(言語学、文学、歴史学、民俗学、また思想、芸術、文化の歴史)に及ぶ研究を広く扱うが、言語学の論文が多く、一般言語学に興味がある向きにはおすすめ。創刊号から2012年までは無料で電子版で公開済み。
Revue des langues romanes
モンペリエ第3(ポール・ヴァレリー)大学が年2回刊行。1870年創刊。古フランス語とオック語を中心としたロマンス諸言語を扱うが、各号のテーマは多様であり、文献研究、文学研究、方言研究、歴史研究などが行われている。
Revue romane
デンマークのコペンハーゲン大学が年2回刊行。1966年創刊。ロマンス諸言語及びその文学を対象とし北欧系の研究者を中心とする「ロマンス学誌」である。言語学的研究も多く、各号のテーマによる偏りはあるが、おおむね言語学と文学の2系統の論文が掲載される。
Revue roumaine de linguistique
ルーマニアで発行されているもっとも重要な言語学研究誌。年4回刊行。ロマンス語に関する研究が多いが、対象となる言語は限定されていない。毎号、特定のテーマに関する研究を集めた形を取ることが多い。略称はRRL。
Romance Philology
ロマンス語を対象とする文献学から言語学的研究まで、対象となる分野は広い。年2回刊行。この分野に関して英語で発行されている雑誌としてはもっとも重要。書評欄も定評がある。
Romania
中世フランス文学・文献学を中心にロマンス語文献学全般を扱う。年2回刊行。1872年創刊で、長らくこの分野のもっとも権威ある雑誌としての役割を果たしてきたし、現在もその重要さは変わらない。ただし現在は言語学的な論文が載ることはほとんどない。電子版をオンラインで購入する。
Romanische Forschungen
『ロマンス語研究』。ドイツのVittorio Klostermann社が年4回刊行。1883年創刊。対象分野は、ロマンス語学・文献学・文学にわたる。使用言語は、英語、ドイツ語、全てのロマンス語とされている。書評が多い。電子版をオンラインで購入する。
Romanistisches Jahrbuch
『ロマンス語学年報』。DE GRUYTER MOUTON社が刊行。ドイツとオーストリアの大学による、ロマンス語・文学・文化年刊。ロマンス語学・文学を対象とドイツ語論文が多い。
Semiotica
国際記号学会(International Association for Semiotic Studie)が年5回刊行。1969年創刊。記号学のあらゆる分野の研究論文を収録。使用言語は英語とフランス語。電子版をオンラインで購入可能。
Language Typology and Universals / Sprachtypologie und Universalienforschung
ドイツのブレーメン大学が年4回刊行。1948年創刊。言語類型論(共時的/通時的)と言語普遍性にかかわる実証的研究から理論研究まで幅広く扱う。ヨーロッパの言語を中心に統語論・意味論・音韻論などテーマはさまざま。
Studia Linguistica
スウェーデンLund大学言語学科が年3回刊行、1947年創刊。一般言語学、認知言語学、言語類型論等の理論的枠組みで音韻論、形態論、統辞論、意味論、語用論、言語心理学、コーパス言語学などのテーマを幅広く扱う。
Studia Neophilologica
Föreningen för Studia Neophilologicaが年2回発行、1928年創刊。ゲルマン語、ロマンス語の文献学、文学理論、言語学研究を扱う。理論や時代は限定しない。特定の文学作品や言語の問題を扱う論考が多い。
Studies in language
1977年創刊。2006年からは年4回刊行。出版社は John Benjamins。対象言語を限定せず一般言語学的観点から、特に語用論、機能主義的アプローチ、対照研究、類型論的アプローチを中心としながら、統語論、意味論を含めて幅広く扱う。
Studii şi cercetări lingvistice
ルーマニア・アカデミー言語学部門(Academia Română Institutul de Lingvistică)が刊行。1950年創刊。1999年からは年2回刊行。ルーマニア語に関する研究が中心となっているが、広くロマンス諸語に関する論文も多く掲載されている。
Syntax
1998年創刊。年4回刊行。出版社は Wiley-Blackwell。生成文法の統語論を中心とした理論的研究が中核をなす。生成文法の枠組みに基づいているものが中心とはなるが、比較・対照研究、言語習得などに関する論文も多い。オンライン版
Syntaxe & sémantique
カーン大学のCentre d’études interlangues sur la signification en contexte(CRISCO)が刊行。2000年創刊。年刊。フランス語その他の統語論・意味論的問題を広く扱うが、特に文脈中の諸要素の統語的意味的関係の研究に重点がおかれる。
Transactions of the Philological Society
イギリス文献学会(the Philological Society)が年3回刊行。1854年創刊。比較言語学・歴史言語学、特に印欧祖語や英語史の研究が中心だが、それに限定することなく、フランス語を含む諸言語の音声学から社会言語学まで幅広く扱う。
Travaux de linguistique
リール第3大学のUFR de Lettres modernesが年2回刊行、うち1回はテーマを決めた特集号。1969年創刊で、M. Wilmetが刊行統括として名を連ねる。言語学専門家だけでなく、教員や一般人まで対象とする。また、特定の学派に偏らず理論的多様性を目指す。フランス語学が中心で、意味・統語論的論考が多い。Webで閲覧可能(直近3年は除く)。
Verbum
ナンシー大学出版会刊行(ナンシー第2大学)。年2,3回刊行。1978年創刊。統語論、意味論から会話研究、社会言語学の論考まである。通常、テーマを決めた特集になっている。現代フランス語が中心だが他言語、古フランス語なども扱う。
Vox Romanica
スイスで編集・刊行されているロマンス語学の雑誌。1936年創刊、年1回刊行。フランス語のみならず、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語などに関する論文が掲載されている。本文はそれらの言語のほか、ドイツ語で書かれているものもある。
Word
1943年、アメリカに亡命してきていたヤコブソンら、ヨーロッパの言語学者たちによって結成された言語学サークルを母体とし、1945年創刊。年に3回刊行され、歴史言語学、社会言語学など、幅広いテーマを扱う。ホームページから論文タイトル等は参照できない。
Zeitschrift für französische Sprache und Literatur
ドイツで出ているフランス語およびフランス文学の雑誌。1879年創刊、年3回刊行。本文はドイツ語およびフランス語で書かれている。論文のほか、書評が多数掲載されているので、情報収集にもよい。
Zeitschrift für romanische Philologie
ドイツで出ているロマンス語学の雑誌。1877年創刊、季刊。フランス語のみならず、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語などに関する論文が掲載されている。本文はそれらの言語のほか、ドイツ語で書かれているものもある。論文のほか、書評が多数掲載されているので、情報収集にもよい。

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