2019年度 日本フランス語学会談話会のお知らせ

9月 10th, 2019
日時:11月9日(土) 13時〜16時 
場所:早稲田大学33号館6階第11会議室 (戸山キャンパス) 
テーマ:「コミュニケーション・表象・言語の進化」

企画・司会 守田貴弘
パネリスト: 
香田啓貴 (京都大学霊長類研究所) 
 「霊長類のコミュニケーションに見られる象徴性」

言語能力の中で,象徴性をともなう記号的な信号生成とその理解ができるかという点は,もっとも根幹的
な要素と考えられる.ヒト以外の動物,霊長類で,その能力がどの程度共有されているといえるのか,あ
るいは,根本的に欠落しているものなのかということを考察することが,言語能力の進化のなかで重要か
と考えられる.「ほぼ」無限の記号的な信号生成能力は,ヒトにしか確認できないものである一方で,特
定の発声や身振り自体が,特定の状況を参照する事例自体は,ヒト以外の動物でも存在していることも事
実である.その
ヒトとサルとの間を接続する過程や仮説,可能性について,これまでの研究事例を紹介しながら,議論で
きる話題を提供する.

狩野文浩 (京都大学高等研究院―野生動物研究センター熊本サンクチュアリ) 
 「類人猿の心の理論」

心の理論とは,自己および他者の心の状態を理解する能力のことで,ヒトのコミュニケーションおよび社
会行動全般において重要な役割を果たしている.ヒト以外の動物においてこの能力が認められるのか議論
となっている.ここでは,ヒトに進化的に最も近い動物である類人猿における,最新の視線課題を用いた
研究成果を紹介したい.これまでの研究から,類人猿は,他者の目的や自己の記憶,誤信念に基づき,他
者の行動を予測できること,また,自己の視点を他者の視点に投影できること,他者のコミュニケーショ
ン意図を理解することなどが明らかになった.

守田貴弘 (京都大学大学院人間・環境学研究科) 
 「言語はジェスチャーから進化したのか:日本語話者とフランス語話者の言語行動と非言語行動」

言語の起源を考えるとき,有力な説となっている1つはジェスチャー起源論である.本発表では,日本語話
者とフランス語話者におけるジェスチャーの共通性と言語レベルの相違を示すことにより,ジェスチャー
起源論をある程度支持しつつも,言語が今あるような姿になった瞬間に,言語は文化的に独自の進化を遂
げる道を進み始めたのであり,文化進化の研究が重要なのではないかという提案を行う.ヒトにはもちろ
ん心の理論があり,複雑な表象能力は等しく共有していると考えられるが,個別言語が成立した後の文化
固有の進化がある可能性について議論したい.

世話人:田原いずみ(明治学院大学)/秋廣尚恵(東京外国語大学)

 

2019年度例会予定

8月 9th, 2019

2019年度例会は4月、6月、9月、12月の4回開催されます。

例会案内はこのホームページによる他、メーリングリスト frenchling でも配信しています。

例会はフランス語学会の会員以外の方でも、自由に来聴することができます。入場も無料です。みなさまのご参加をお待ちしております。

会場: 早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス)
アクセス:
地下鉄東京メトロ 東西線 早稲田駅 徒歩3分
副都心線 西早稲田駅 徒歩12分
JR山手線/西武新宿線 高田馬場駅 徒歩20分

発表のご希望やその他例会に関するお問い合わせ:
日本フランス語学会例会運営担当
reikai(a)list.waseda.jp
※ (a)を@に置き換えてください。

 

第326回例会 2019年4月20日(土) 15:00-18:00
会場: 早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス) 33号館16階第10会議室
(※終了しました。参加者28名)

(1) 渡邊 淳也 (東京大学)

「フランス語大過去形の特徴的用法について」発表要旨

司会: 小田 涼  (関西学院大学)

 

第327回例会 2019年6月15日(土) 15:00-18:00
会場: 早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス)33号館16階第10会議室
(※終了しました。参加者23名)

(1) 宮脇 玲奈 (関西学院大学研究生)

「テクスト構造の観点からみる大過去形についての一考察」発表要旨

(2) 小川 彩子 (関西学院大学研究生)

「<Moi+擬似関係節>型構文と脱従属化」発表要旨

司会: フランス・ドルヌ (青山学院大学)

 

第328回例会 2019年9月28日(土) 15:00-18:00
会場: 早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス) 33号館16階第10会議室
(※終了しました。参加者24名)

(1) 田代 雅幸 (アテネ・フランセ講師)

「対立の連結辞の共起関係について— bien au contraire の場合 —」発表要旨

(2) プヨ・バティスト (東京外国語大学) [発表はフランス語の予定です]

« La coordination nue en français : construction de la référence et nombre grammatical » 発表要旨

司会:  須藤 佳子 (日本大学)

 

第329回例会 2019年12月7日(土) 15:00-18:00
会場: 早稲田大学文学学術院 (戸山キャンパス) 33号館低層棟6階第11会議室
(※終了しました。参加者25名)

(1) Loïc Renoud (Université d’Okayama) [発表はフランス語の予定です]

«La dimension actionnelle de l’accompli » (完了形をめぐる認知的および対話的作用 ) 発表要旨

(2) 栗原 唯 (青山学院大学・パリ第3大学大学院博士課程修了) [発表はフランス語の予定です]

« L’immédiateté des énoncés nominaux en français et en japonais » 発表要旨

司会: 金子 真 (青山学院大学)

ニューズレター第27号(2019年)

6月 1st, 2019

2019年度のニューズレターです。

2019年度シンポジウムのお知らせ

4月 26th, 2019

日本フランス語学会では、日本フランス語フランス文学会春季大会にあわせて毎年シンポジウムを開催しております。
今年も5月25日(土)に仏文学会と同じ会場でシンポジウムを開催することになりましたので、テーマおよび各パネリストの発表タイトルをお知らせいたします。
学会員以外の方のご参加も歓迎です。お誘い合わせの上、ご参加下さい。

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日本フランス語学会2019年度シンポジウム

テーマ:「ポルトガル語, スペイン語,フランス語の時制と叙法の対照・比較」
日時:2019年5月25日(土) 10:00-12:00
会場:成城大学 7号館3階731教室
キャンパスまでのアクセスは以下のアドレスをご覧下さい。
http://www.seijo.ac.jp/access/
http://www.seijo.ac.jp/about/map/
申し込み:不要(直接会場にお越し下さい)
参加費:無料

パネリスト:
ギボ・ルシーラ(上智大学)
山村ひろみ(九州大学)
渡邊淳也(東京大学)
司会:小熊和郎(西南学院大学)

プログラム:
10時~10時30分:ギボ・ルシーラ「ポルトガル語の未来と過去未来‐推量および伝聞マーカー」
10時30分~11時:山村ひろみ「スペイン語の未来と過去未来-その機能的異同について」
11時~11時30分:渡邊淳也「フランス語の単純未来形と条件法:叙法的対立とその源泉」
11時30分~12時:ディスカッション(パネリスト+フロア)

発表要旨は下記にあります:
https://www.sjlf.org/wp-content/uploads/2019/05/9e86900d755cf0aa40c105ca110d9a74-1.pdf

2019年度例会発表者募集

12月 7th, 2018

2019年度例会の発表者を募集します。例会日時・会場等につきましては「2019年度例会予定」をご覧ください。

発表時点で日本フランス語学会の会員であれば、どなたでも発表することができます。審査はありません。先着順の受付となります。

共同発表の場合は、筆頭発表者 (ファーストオーサー) が日本フランス語学会会員であれば発表することができます。

発表をご希望の方は、

・発表を希望する月
・発表題目

を下記アドレスまでお知らせください。

その他、「こんなテーマでもよいのだろうか?」など、ご不明な点がありましたら、どんなことでもご遠慮なく下記アドレスにお尋ねください。

多くの方のご応募をお待ちしております。

日本フランス語学会例会運営担当
reikai(a)list.waseda.jp
※ (a)を@に置き換えてください。

日本フランス語学会2018年度談話会

7月 4th, 2018
台風のため、延期となりました談話会の日程が、
改めて以下のように決まりましたので、お知らせいたします。

テーマ:「フランス語の多様性ーその2、社会言語学的観点から」
今年度は社会言語学的な観点から「フランス語の多様性」のテーマを扱います。
様々なコミュニティの多言語使用、言語政策について専門家をお招きして
パネルトークを行います。皆さま奮ってご参加下さい。

日時:10月21日(日)10時 – 13時

場所:青山学院大学 総研ビル(14号館)9階第16会議室

パネリストとご講演のテーマ:
梶茂樹先生(京都産業大学)
「アフリカにおける多言語使用― コンゴ民主共和国とウガンダの例を中心に―」
レジュメ梶
矢頭典枝先生(神田外語大学)
「カナダ・ケベック州のフランス語と言語政策」
レジュメ矢頭
佐野直子先生(名古屋市立大学)
「<十全な話者>とは誰か~オクシタン語バイリンガル教育の挑戦~」
レジュメ佐野

プログラム:
10:00-10:05  パネリスト紹介
10:05-10:40 (ご講演1)佐野直子先生 
10:45-11:20 (ご講演2)矢頭典枝先生 
11:25-12:00 (ご講演3)梶茂樹先生
12:05‐12:20  休憩
12:20-13:00  質疑応答・ディスカッション

参加無料・申し込み不要・入退場自由
世話人:田原いずみ(明治学院大学)・秋廣尚恵(東京外国語大学)


 

ニューズレター第26号(2018年)

6月 1st, 2018

2018年度のニューズレターです。

日本フランス語学会2018年度シンポジウム

5月 8th, 2018

テーマ:フランス語のヴァリエーション(Variations dans le français)

日時:2018年6月2日(土)10時00分〜12時00分

会場:獨協大学(草加)、西館2階W-205教室

申し込み:不要(どなたでも参加自由です。直接会場にお越し下さい)

参加費:無料

使用言語:フランス語、質疑応答は日本語可

パネリスト:

Sarah de Vogué(Université de Paris–Nanterre)

Gabriel Bergounioux(Université d’Orléans)

企画・司会:伊藤達也(名古屋外国語大学)

プログラム:

10時00分〜10時10分 : 伊藤達也「テーマの説明とパネリストの紹介」

10時10分〜10時40分:Sarah de Vogué 
« Les logiques de la variation : contre les modèles de la grammaticalisation, du figement ou de la normalisation »

10時40分〜10時50分:質疑応答

10時50分〜11時20分:Gabriel Bergounioux 
« Le français oral en variation : les enseignements de l’Enquête Sociolinguistique à Orléans »

11時20分〜11時30分:質疑応答

11時30分〜12時00分:ディスカッション

『フランス語学研究』第53号特集論文募集:テーマ「フランス語の多様性」

1月 4th, 2018

日本フランス語学会では、「フランス語の多様性」を2018年度の年間テーマとします。それに合わせて『フランス語学研究』第53号(2019年6月刊行予定)では、本テーマの特集論文を募集します。フランス語と言っても、地理的変異や社会的変異などさまざまな変異があり、一様ではありません。このようなフランス語の多様なあり方に光を当てる優れた論文が投稿されることを期待しています。原稿提出締切は2018年11月末日必着で、投稿方法は従来通りですが、投稿の際に「表紙ファイル」で「形式」を「特集論文」としてください。なお、それ以外のテーマの論文も従来通り募集していますので、こちらも奮ってご投稿ください。

投稿規定や執筆要項は、学会ホームページ(https://www.sjlf.org)をご参照ください。

日本フランス語学会編集委員会

年間テーマについて

1月 4th, 2018

日本フランス語学会員の皆様に、編集委員会からお知らせがあります。
編集委員会では、昨年度より、昨今の人文系の学問を取り巻く厳しい環境の中で、どのようにして本学会の活動を維持し、活性化するかを考えてきました。そして、このためには学会誌の内容を多様化し、より多くの研究者が投稿でき、より多くの研究者にとって有用な情報を提供できるようにすることが必要と考え、その方策として、多くの学会員の方に興味を持っていただけるような、学会の年間テーマを掲げることにしました。
2018年度のテーマは、「フランス語の多様性」です。
今後、2018年7月に、昨年度に引き続きこのテーマに関連した談話会を開催し、2019年6月刊行予定の学会誌『フランス語学研究』第53号において、「フランス語の多様性」というテーマで特集を組むこともあわせて決定しました。もちろん、それ以外のテーマの論文も従来どおり募集します。詳しくは、「特集論文募集のお知らせ」をご参照ください。
これを機に、これまで以上の学会員の皆様に、例会、談話会、シンポジウムを初めとする学会の活動に足を運んでいただき、学会誌に投稿いただくようお願いいたします。
また、ご意見をお持ちの方は、編集委員会もしくはお知り合いの編集委員までお伝えください。
日本フランス語学会編集委員会